昏碧の淵

文の物置場
MENU

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

昏碧の淵へようこそ

 8203〈ヤツオミ〉と申します。

 主に、ファンタジー小説を書いてます。

     自分なりの小説を書いていますが
     生暖かい目で見ていただけると、嬉しいです。

    ※誤字脱字が多い場合があります。
      俺自身も気をつけていますが、気づいた方は、
      ご指摘していただけると、助かります。


   長編
   
   【現在、公開しておりません】
 
   短編

   掌編という名の【リハビリ 】

   




 


 ※なお、当ブログに掲載している小説は、
  著作権を放棄しておりませんので、あしからず。

スポンサーサイト

たまご

たまごを抱えた竜が、静かに寝息をたてている。
竜が穏やかな寝顔で抱えているたまごは、殻が所々透けていて暖炉やランプの火のような柔らかな色で光っていた。
私はその物珍しい光景に首を傾げる。
友である竜に『とっておきの素敵なもの』を見せたいから来てほしいと言われ、早々に診察を終えて友の昼寝床である草原に来た。来てみたらどうだろう、当の本人は眠りこけているではないか。
ため息を吐きながら、友の角を軽く叩く。
「きみ、人を呼びつけておきながら、居眠りだなんてどういう了見だい」
友は耳をぱたりと動かして、ふんすと鼻息を鳴らすだけで簡単には起きそうにない。
やれやれと肩をすくめて、もう一度、今度はべちんと音が出るまで角を叩く。そこでようやく、友は一つ大きな欠伸をして目を瞬かせた。
「ごきげんよう、きみ」
「いつにも増して、随分と呑気で間抜けなご挨拶だね」
大きな鼻先をつまんでやると、友はきょとんとした顔で、
「どうして、そんなにご機嫌横々なんだい?」
なんて悪びれた様子もなく、耳をぱたりぱたりと動かす。
無邪気な視線に毒気を抜かれるも、短く息を吐く。
「それを言うならご機嫌斜め、だろう。まったく……。診察を終えてくたくたに疲れている友人を呼びつけておきながら、お昼寝とはいい度胸じゃないかと言ってるんだよ、きみ」
「ああ!そうだったね、そうだったよ。きみに見せたいものがあるんだ!」
こちらの話を聞いているのかいないのか、友は私の言葉をほとんど無視してしまうと、自分の話をし始めた。この竜はとてもいい性格をしている。本人はそんな皮肉さえも、いいように解釈してしまえるのだから、本当に、いい性格をしている。
友は抱えていた不思議なたまごを持ち上げた。
「見てご覧よ」
持ち上げられた卵は日射しをうけて透けた部分が柔らかに輝く。息づいているようにさえ思える。
「きみのたまごかい?」
「ちがうよ。森の大きな木の洞にすっぽり綺麗にはまってたんだよ」
どうにかして持ち帰ろうと木の洞に四苦八苦している友の姿が容易に想像できた。
「木をへし折ったんじゃないだろうね?まったく…。澄んだ鉱石には目がないんだから、きみは」
「洞の反対側を温めたらすぽっと外れたよ」
森で貴重な大樹を炙ったらしい。
「大樹を炙るんじゃないよ……。それにしても、それはまるで生きているみたいだね」
木が呼吸してるような、生き生きとした雰囲気を放っている。触れてみると本物の卵を触ったときと同じ感覚だ。
「元々は生きていたモノだよ。孵らなかった命が拠り集まって出来たんだ。考え方によっては死骸とも言えるなぁ」
たまごをゆっくりと撫でながら言う。それを死骸というにはあまりにも可哀想に思える。
「人以外の生き物は皆、いのちに生り損ねたモノは、結晶化して拠り集まってこんな風に鉱石になるものもあるんだ」
友はそう言って私の方を真っ直ぐ見て微笑んだ。
「少しばかり可哀想で、寂しいような感じがするな……」
「きみは優しいから。そう、感じるんだね。でもね、これは私達の命の力となって、支えるように世界を廻る。それが堪らなく愛おしくて、美しい」
姿形は違えど、命を愛おしいと言える心根が素直な友の言葉に、私はとても穏やかな気持ちになった。
「だから、きみにどうしても見せたかったんだ」
きみと美しいものを分かち合いたかったんだと、たまごを私の方へ差し出す。私はたまごを受けとり、透けた部分を覗き込んだ。柔らかな灯火のように明るく透き通っている。
「ありがとう、私に見せてくれて」
曇りなくどこまでも生き生きとした、けれど、孵ることなく他の命の力となり、廻る。

「きみのように澄んでいて、とても綺麗だよ」

私達と共に、廻る。

ふと気がついた

 自分が何事に置いても技術も知識も中途半端で確実に自信を持てるものが、無いことに気づいて愕然とする午前三時半過ぎ。

俺、一体何がしたくて、ここまで息して適当に転がって来たんだろう……。

ノート

白いワンピースに無地表紙のノート片手に、彼女は今日も上機嫌だ。

どうして、今日もそんなに上機嫌なのかと聞いてみれば、彼女はにっこりとこちらを振り返って、

「今日も、楽しいことが、いっぱいあるからよ」

決まってそう答える。

毎日楽しいことばかりでもないだろうに、彼女は今日も楽しいことがいっぱいあるのだとノートを相棒に歩くのだ。

そしてそのノートに沢山のものを詰め込んで帰ってくる。

ある日はシロツメクサの花だったり、ある日は布切れだったり。

お菓子の包み紙やメモ用紙を束にしてノートに挟んで帰ってきたときには、さすがに呆れて言葉も出なかった。

けれど、そんなガラクタをノートに挟んで帰ってきたときの彼女の顔はなんとも言えない満足感や優しさに満ち溢れていて、どうしてか馬鹿にできない。きっと彼女は一日あった「楽しいこと」をノートいっぱいに詰め込んで心を満たしているのだろう。

それは自分の為なのか、他の誰かの為なのかは分からない。

ふと、気になってどうしてそんな事をしているのかとたずねてみると、彼女はノートを広げて見せながら、

「今日あった楽しいことも昨日あった楽しいことも明日ある楽しいことも、きっと私にとってずっと楽しいことだと思うの。だから、その気持ちもこのノートと一緒に大切にしていきたいんだ。ただ、それだけ」

柔らかな日差しに照らされながら笑う。

そう毎日、楽しいことばかりじゃないだろうと返すと、きょとんと目を丸くしてそれから肩をすくめた。

「楽しいことは自分で探すから『楽しい』ことなの。悲しいことをずっと抱えて押し潰されちゃうのは、なんだかとっても悲しいでしょ?」

だから、私は楽しいことをここに詰め込んでおくの…と、優しくノートを抱きしめる。

「あなたも、楽しいこと、好きでしょう?」

私はわかってるよとばかりに微笑む表情が少し子憎たらしい。

しばらく黙っていると、彼女はさっと立ち上がって、

「それじゃ、今日も君が楽しい一日でありますように」

手を振りながら去っていった。


今日も彼女は無地表紙のノート片手に、幸せな一日を迎えに行くのだろう。

誰も代わりにはなってくれない

 お久しぶりでございます
いちおう、生きてます

書くことから少しばかり遠ざかったり
描くことも描きたいことがまとまらなさ過ぎて停滞気味だったりしていたので

と言い訳がましいですが、いまだにまだ何も完成とかしていません進捗ダメです状態です
日本語も以前以上に酷い状態ですが
這いずり回りながらも諦めないよう頑張ります

ブログ整理するか一回たたんで作り直すか迷ってますが、成り行きに任せます(おい

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。